とある大学生がFXでお小遣いを稼げるようになるまで 【第4話 人力トレードで勝てたんだが】
これまでのあらすじ
とある工学部情報系の大学に通う大学生,オレオ.
前回は,コピペしたモデルをそのまま学習させて「すげ~」と感動していた.
第3話はこちらからどうぞ
まずはFXの知識をつけていく
前回学習したモデルは完璧なコピペであるため,どこをどういじれば勝率が上がるのかさえもわからないオレオ.
「仮にいじれる部分わかっても,FXの知識がないからなにもできないんよな」
ということで,先にFXを勉強することにした.
基礎的な専門用語をある程度覚えたオレオ.しかしそれからの具体的な取引テクニックを調べてもなかなか参考になるものがない.そこで出会ったあるYouTubeのチャンネル.
FXとかそれ系の動画はどれも胡散臭く見えてしまうが,これは信頼できるし本当にわかりやすい.
このチャンネルの動画を見ておけばとりあえず初心者は脱出できる.
デモトレードで練習
いきなりリアルマネーで取引はさすがにできないので,第2話で作成したOandaのデモアカウントを使って何回か遊んだ.
個人的にこのOandaのFXアプリが最高に使いやすい&見やすいのでおすすめ.
ちなみにオレオはiPadで使ってます.
「それっぽい...」
トレード準備
何回かデモトレードしていい感じに流れを掴んできたので,そろそろリアルマネーでトレードがしたくなってきた.
オレオはGMOあおぞらネット銀行をメインに使っていて,内包されているFX取引口座を開設すればお金の移動がものすごく楽&手数料もかからないため,それを使うことにした.
※GMOクリック証券は別物です.←これまじで混乱するからやめてほしい
取引にはGMOあおぞらネット銀行FXアプリを使った.
「これiPad対応してないし,Oandaのアプリに比べたらチャート見づらいし,線とか引けないしでめちゃ使いづらい」
でもこれしかないからしょうがない.
ちなみにオレオは
iPadのOandaアプリでチャート分析,iPhoneのGMO FXアプリで注文
の流れで運用している.
損益計算の準備
軍資金の10万円をFX口座に移して準備は完了.
でもどのぐらい為替が動いたら損するのか,得するのかの計算ができないと不安すぎる.てことでお次は損益の計算.
GMOは最低取引通貨が1万通貨なので,1ドル100円だとすると,1万通貨で100万円が必要になる.
ただ,これだと初心者は到底集められないので,「レバレッジ」というものを使う必要がある.
GMOはレバレッジが最大25倍なので,さっきの1万通貨=100万円を25で割って4万円で取引ができるようになる.逆に言うと,最低でも4万円ないと取引ができない.
「25倍って勝ったときはいいけど負けたときヤバそうじゃない??」
なんて最初は思っていたけど,計算してみると案外そうでもない.
計算する前に「Pips」という単位をお勉強しましょう.
1ドル100.265円→100.275円に変わったら「1Pips動いた」というようなかんじ.
つまり1Pips動いたら0.01円動いたという意味.
1万通貨を買って,1Pips上がったら0.01円×1万通貨=100円の利益が出るというわけ.
「予想と反対方向に400Pips動いたら賭けた4万円がパァになるのか」
ゆうて普通は毎秒1Pipsが上がったり下がったりを繰り返して時間をかけてじんわり動いてくので,資金を秒で溶かすなんてことはない.(よほどなことが無い限り)
仮に「いきなり反対方向にめっちゃ動いて資金がマイナスになる」なんてことがあっても,【強制ロスカット】という機能がどの会社でもついてるので負けても借金になることはまずありえない.
これ以上説明するのは大変なのでとりあえずこれで計算は終わり.
いざ実践!!
オレオは「1日に1回取引をする」ぐらいのデイトレードでやっていくつもり.
デイトレードについてはこの動画がわかりやすい.
まずは,1時間足を見て全体の流れを見ていく.
1時間足というのは赤と緑の棒1本が1時間の取引結果を表したもの.
「最近は下降トレンドだな」
もう少し拡大してみて今後の予想を立ててみる.
「黄色線をトレンドラインとして,白線みたいなパターンで続いていきそうだな」
(このチャートは取引が終わったときにスクショしてるので先の部分を隠してます)
トレンドラインについてはこの動画をどうぞ.
「上の青丸のところで売って,下の青丸の部分で買えばそこそこ大きな利益が出そうだな」
全体の流れを掴んだら次はもっと短い時間足を見て,もっと細かい売りのタイミングを決めていく.
今度は1分足(上の1時間足を微視的に見てるかんじ)
「そこそこ上がってきてるし,ここが売りどきだ!」
エントリーしたレートは約105.0円
売りで注文を出しているので,105円より安くなればなるほど儲けるということになる.
初めてのリアルマネートレードということで冷静な判断を失ってしまい,少し早いタイミングでエントリーしてしまったオレオ.
その結果,まだレートが上がってしまい,最大で105.17円まで上がっていた.仮にこのとき売ったものを決済していたら,17Pips動いてるので約1,700円の損失.初トレードなのでもちろんオレオは青ざめていた.
「なんで上がるんやあぁぁ」
だが,耐える
発注直後は反対方向に動いたが,これはある程度予想済み.(でもあんなに上がるとは思ってなかった)
為替は短期間に上がったり下がったりを繰り返すものだから,長期的な目で見ないといけない.
「短時間の動きに惑されちゃいけない.ここは我慢,,我慢だ....」
注文から約10時間後の1時間足のチャート↓
見事に予想通りの動きとなり,この時点で50Pips下がっているため,約5,000円の利益が発生していることになる.
「うおおおおおお!!!キタキタキタ!!」
まだ,耐える
もう利益は出ているが,ここで決済してしまうともったいない.
なぜなら,また同じような流れで下がっていくことが予想できるからだ.
それからまた約22時間後...
「おおおおおおおおおおおお」
予想通りまた安値を更新して,このとき70Pips.つまり7,000円の利益!
「いや,まだ下がる.いける」
まだ耐えるオレオ.
だが,ミスる
FXには【逆指値】という,「レートが〇〇円になったら自動で決済してね」という機能がある.まあリミッターみたいなもの.
いきなりレートが反対方向に爆走してもリミッターがあるから被害を最小限に抑えられたり,利益を確保しつつさらなる利益を狙えたりするとても便利なものなのだが,使い方が少し難しい.
「黄色線からまた上がるのはわかるけど,日足を見ると一気に跳ね上がりそうなんだよなぁ..」
これが日足↓.黄色線にかかってて左にある異常に長い緑棒.右の緑矢印みたいに急激に伸びそうでとても怖い.ちなみに左の緑棒は180Pipsもの差がある.
戦略としては,大高騰を警戒しつつ,また下がるまでに微妙に上がるレートに耐えられるような逆指値の指定である.
「あんまり逆指値を高くすると大した利益が確保できなくなるし,かといって低すぎると微細な変動に引っかかってしまって,決済されてしまう..」
初トレードであるため,やはり目先の利益に目がくらんでしまう.
そんなオレオは気持ちてきには多めに盛って104.45円で逆指値を設定した.
だが,跳ね上がりが以外にも大きく,すぐに逆指値を超えてゲームオーバー.
最終的に50Pips=5,000円の利益という結果で初トレードを終えた.
ちなみにその後,大高騰は起こらず,まだ下降を続けそうな流れとっている.(黄色丸が決済した場所)
初トレードを終えて
ミスはあったものの,初トレードで5,000円もの利益を獲得することができたオレオ.
「最初に機械学習でいけるんじゃね?とか言ったけど,こんなに経験浅くても勝てるんなら機械学習いらなくね?」
「とりあえずは人力でトレードしていこう」
うーん.たぶんこの物語の読者は機械学習について興味があるから見てくれてて,いつか完成する日を楽しみにしていたかもしれないけど,ごめんなさい.
次回に続く...かな??